本道では、依然として、医師の都市部への偏在が続いており、地域の多くの医療機関で常勤医が不足し、特に、小規模な公立病院や診療所では深刻な状況に陥っています。

 当財団は、昭和60年11月1日に、道をはじめ市町村、医科大学、道医師会などの関係機関・団体の賛同により設立され、厚生労働大臣の許可を得た無料職業紹介所として、ドクターバンクに「常勤医師」、「短期診療支援医師」、「熟練ドクター」、及び「女性医師」という四つの登録部門を設け、道内はもとより全国から地域医療を目指す医師を募集して、地域の医療機関へ常勤医師を紹介するとともに、医療機関からの要請に応じて短期診療支援医師による代診や宿日直の支援を行っております。


 令和7年3月末で、ドクターバンクに常勤の医師、歯科医師を求人登録している医療機関は131機関、求人医師数は235人と、公立、民間を問わず多くありますが、令和6年度の「常勤医師」の紹介成立は10人となっております。

 一方、「短期診療支援」については、地域の医療を守りたい、常勤医の負担を少しでも軽減したいという医師の皆様のご協力により多くのご支援をいただき、令和6年度は42医療機関に対し3,332日の紹介となっております。

 なお、短期診療支援の内数になりますが、平成16年に設立した「熟練ドクターバンク」からは、25医療機関に対し422日の支援を、また、平成27年度から実施している医師の病気や事故等の不測の事態に対応するための「スポット診療医師紹介業務」では6医療機関に対し124日の実績がありました。


 求人求職の登録は、パソコンやスマートフォンにより当財団のホームページ上で簡単に行うことができ、その際、医師の方には勤務希望の地域や医療機関の種別、勤務条件等の確認をさせていただいております。もし、ご不明の点などがありましたら電話や電子メール等でお問い合わせください。

 また、「スポット診療医師紹介業務」につきましては、ホームページの「お知らせ」欄に、随時、募集内容を掲載しておりますので、是非ご覧いただき、積極的にご協力をお願いします。


 財団では、引き続き、北海道庁や関係機関・団体との連携を密にして、1人でも多くの医師を地域に紹介できるよう努力してまいりたいと考えておりますので、道内、道外を問わず、多くの医師の皆様のご支援を心からお願い申し上げます。


 令和 7年 6月


公益財団法人 北海道地域医療振興財団


理事長  佐 古 和 廣